工場の暑さ対策に使える補助金3選!
対策内容や注意点も

「工場の暑さ対策に使える補助金はどんなものがあるか知りたい」
「補助金を使ってどんな暑さ対策ができるか気になる」
「工場の暑さ対策のための補助金申請の流れまで知りたい」
このように悩んでいませんか?

暑さ対策のための工場の改修工事に補助金を使えるなら使いたい方が多いでしょう。
当記事では、工場の暑さ対策に使える補助金3選から申請方法、注意点まで詳しくお伝えします。
ぜひ参考にしてください。

工場の暑さ対策に使える補助金3選【金額・期限あり】

工場の暑さ対策に使える補助金3選【金額・期限あり】

工場の暑さ対策に使える補助金制度の具体例を3つ紹介します。

● エイジフレンドリー補助金
● サプライチェーン対策補助金
● 工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業

順番に説明します。


エイジフレンドリー補助金

エイジフレンドリー補助金は厚生労働省による補助金制度で、高齢労働者のための設備導入や健康促進維持が目的とされています。
エイジフレンドリー補助金には次の2つのコースがあります。
項目 高年齢労働者の労働災害防止コース コラボヘルスコース
補助率 2分の1 4分の3
上限額(消費税抜き) 100万円 30万円
2コース同時に申請することも可能で、上限額は100万円です。熱中症対策に関連した補助の対象となる取り組みは、たとえば60歳以上の高年齢労働者がいる工場で暑さにより労働者が倒れる労働災害防止のための対策があげられます。
2023年のエイジフレンドリー補助金の申請受付期限は11月20日まででした。例年、申請期間は6月中旬から10月末までとなっています。エイジフレンドリー補助金を検討したい方は、厚生労働省の補助金についての案内をご覧ください。

「エイジフレンドリー補助金について」はこちら


サプライチェーン対策補助金

サプライチェーン対策補助金は経済産業省による補助金制度で、国内産業におけるサプライチェーンの強化を目的としています。
新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに日本のサプライチェーンの弱さが問題視されたことからサプライチェーン対策補助金が生まれました。
2024年の2月までの公募している補助金の概要は次のとおりです。
補助対象 建物・設備・システムの導入等
補助上限 30億円
事業期間 原則として2026年3⽉31⽇まで
補助対象になるのは工場等の施設の建設費や設備機器装置費なので、募集要件によっては熱中症対策に伴う改修工事が適用範囲内になることがあります。 詳しい条件は応募時期によって異なるため、申請を検討している方は以下の資料を確認したうえで応募しましょう。

「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」はこちら



工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業

工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業は環境省による補助金制度です。
日本の中長期的な温室効果ガス削減目標の達成に貢献することが補助金の目的で、CO2を減らすという名目の設備投資が認められれば補助金の対象になります。
たとえば断熱材を工場の屋根に施工することで空調効率が向上し、省エネ効果が認められると判断されれば受給できる可能性があります。
エアコン等の空調設備を入れ替えることでCO2削減につながると証明できるなら、それも対象になるでしょう。
2023年の公募は終了していますが、中長期的な目標達成のための補助金なので、来年度以降も募集されると予想できます。
気になる方は次の環境省のページから詳細を確認しましょう。

「環境省の詳細」はこちら


補助金を使ってできる工場の3つの暑さ対策

補助金を使ってできる工場の3つの暑さ対策

補助金を使ってできる工場の暑さ対策の具体例を3つ紹介します。

● 工場内にエアコン・送風機を設置する
● 遮熱シートを導入する
● 保冷剤付きベストや空調服を導入する

それぞれ詳しく解説します。

工場内にエアコン・送風機を設置する

最もオーソドックスな工場の暑さ対策は、工場内にエアコン・送風機を設置することです。
エアコンや送風機が完備されていれば、暑さが厳しい真夏の工場で働き続ける方の健康を守れます。
新たにエアコン・送風機を設置すれば省エネになる、もしくは高齢者の労働災害防止につながると客観的に認められれば受給できる補助金があるので、検討してみましょう。

遮熱シートを導入する

遮熱シートを導入するのも工場における暑さ対策の1つです。
工場の屋根に遮熱シートを施工すれば、日差しによる輻射熱を遮って室温上昇を防げます。
遮熱シートで熱を遮れば空調効率もアップして、省エネや光熱費削減にもつながります。
メリットが大きい施策ですが、1つ気になるとすれば導入費用が数十万〜数百万円かかる点です。改修により工場の省エネになると認められれば補助金が使える場合もあるので、導入前に補助対象の確認をしましょう。

保冷剤付きベストや空調服を導入する

工場の暑さ対策に有効なグッズとして、保冷剤付きベストや空調服があげられます。
工場では安全性を重視して夏でも厚手の長袖を着用しているケースが多いので、個人の暑さ対策として服装を見直してみるのもいいでしょう。
空調の入れ替えや屋根の改修より保冷剤付きベストや空調服を導入するほうが、費用を抑えられる傾向にあるため、管理者としても導入検討しやすいです。

工場の室内空間の大きさや環境によって効率的な冷却方法は異なるため、どれが最適か迷ってしまう方は専門家への相談をおすすめします。


その他断熱に関してはあわせて下記記事をご確認ください。
▶ 工場の断熱対策4選!費用相場も解説

工場の暑さ対策についてはあわせて下記記事をご確認ください。
▶ 工場が暑すぎる!7つの暑さ対策グッズや根本的な解決方法まで解説

補助金申請の流れ

補助金申請の流れ

補助金申請の流れを紹介します。
申請にはシミュレーションや申請書類の作成が必要です。

1.現地調査
2.見積シミュレーション
3.申請書作成
4.施工
5.完了報告
6.完了検査
7.導入結果報告

特に、見積シミュレーションや申請書作成は手間がかかる上に専門知識も必要とされます。
できるだけ手間をかけずに補助金を使いたいなら、補助金申請に慣れている方に相談して進めましょう。


工場の暑さ対策で補助金を申請する際の5つの注意点

工場の暑さ対策で補助金を申請する際の5つの注意点

補助金を申請する前にふまえておくべき注意点を5つ紹介します。

● 多くの補助金は後払い
● 支給までにかなり時間がかかる
● 補助金の事業期間を知っておく
● 事務処理をおろそかにすると受給できないケースも
● 会計検査院の検査が入ることがある

1つずつ見ていきましょう。


多くの補助金は後払い

多くの補助金は後払い制になっているため、先に資金を用意して支払う必要があります。補助金が先に出ることを前提に補助金でもらえるはずの金額を用意しないで設備投資をすると、資金が足りなくなってしまいます。
たとえば、外壁の補修工事100万円に3分の1の補助金をもらう予定がある場合、まずは100万円用意して支払いましょう。補助金は後払いが基本であると念頭に置いておけば、用意する金額を間違えずに済みます。


支給までにかなり時間がかかる

補助金を申請してから実際に支給されるまでには6〜8ヶ月、場合によっては1年かかります。補助金を受ける正当な根拠となる資料を提出し、検査を受けて支給が決定するには、どんなに短く見積もっても2〜3ヵ月はかかるものです。申請後すぐに受給できるわけではないため、資金的な余裕がないと先に出費するのがきついと感じてしまうでしょう。


補助金の事業期間を知っておく

補助金の事業期間をしっかり把握しておきましょう。補助金が支給対象となるのは、事業期間内の支出に限られるからです。つまり、設備投資に着手できる時期は、補助金を申請・採択・交付決定の後に事業期間が決まってからであると覚えておきましょう。


事務処理をおろそかにすると受給できないケースも

せっかく交付が決定しても、事務処理をおろそかにすると受給できないケースもあります。事業期間終了後に報告書や支払証憑類を提出する必要がありますが、提出書類がきちんと作成されていなかったために支払いを拒否された例があります。目的外の諸経費が含まれているという理由で支給されないケースもあるので、注意しましょう。


会計検査院の検査が入ることがある

補助金の財源は国の税金や雇用保険料なので、会計検査院の検査が入る可能性があります。
検査が入って不正を疑われたら、返還請求がなされることもあります。
検査が入る可能性を念頭に置いて、ルールに則った適切な事務処理を行いましょう。


暑さ対策で工場を改修するなら
綿半ソリューションズにお任せください

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今回は、工場の暑さ対策を行う際に申請できる補助金を3つ紹介しました。
少しでも改修費用を抑えたいなら、暑さ対策の改善修理を行う前に、使える補助金があるか確認しましょう。
なお、工場の暑さ対策を行うなら綿半ソリューションズの「クールルーフファン」や「大型シーリングファン」といった気流改善対策もご検討ください。ファンで工場全体の気流を拡散させ、快適な作業空間を実現します。詳しい仕組みを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。


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