屋根葺き替えとカバー工法は何が違う?
費用相場や補助金制度について解説

本記事では葺き替え工事が必要な時期の目安や、葺き替え工事とカバー工法のうちどちらの工事方法が向いているかを解説しています。
この記事を読むことで屋根葺き替え工事の概要がわかるため、改修工事を行う際の参考にしてください。

屋根葺き替え工事とは

屋根葺き替え工事とは

屋根葺き替え工事とは、屋根ごと張り替える工事方法のことです。劣化した屋根材を解体・撤去して、新たな下地板と防水シート、屋根材の設置を行います。葺き替え工事では、屋根材を撤去してから作業を始めるため、解体工事費用や撤去費用などが必要になります。

しかし葺き替え工事を行うことで、屋根の耐用年数が長くなるほか、見映えがよくなるなどのメリットがあります。また葺き替え工事の際は新たな屋根材が選べるため、軽い屋根材や断熱効果の高い屋根材を設置することができます。

屋根葺き替えと重ね葺き(カバー工法)の違い

屋根葺き替えと重ね葺き(カバー工法)の違い

ここからは葺き替え工事と重ね葺き(カバー工法)の違いについて解説していきます。改修工事を行う際は、工場や店舗の屋根の状況によって、どちらかの方法でしか施工できない場合があります。改修工事を検討している場合は、屋根の状況を確認するために事前調査を依頼するといいでしょう。



葺き替え工事が向いている場合

以下のような場合は、葺き替え工事が向いています。
●屋根の耐荷重に不安がある場合
●雨漏りが発生している場合
●下地が劣化しているような場合

特に屋根の耐荷重に不安がある場合は、葺き替え工事をおすすめします。旧耐震基準で施工(1981年5月以前)している場合や、建築物自体に劣化や腐食などが発生している場合は、カバー工法による施工が行えないからです。

通常の建築物であれば耐えられる重さでも、屋根の耐荷重に不安がある場合は、既存の屋根の上に新たな屋根を取り付けると、建物の耐震性に問題が生じてしまう可能性があります。またカバー工法は2回以上の施工は向かないため、過去にカバー工法で改修を行っている場合も葺き替え工事を検討することになります。


重ね葺き(カバー工法)が向いている場合

以下のような場合は、重ね葺き(カバー工法)が向いています。
●費用をおさえて改修工事を行いたい場合
●工場や店舗の操業を止めたくない場合
●屋根にアスベストが含まれている可能性がある場合

特に屋根にアスベストが含まれている可能性がある場合は、カバー工法による施工をおすすめします。2004年以前に建てられた工場や店舗では、アスベスト建材が使用されている可能性があり、解体作業を行う場合は粉じんの飛散を防ぐために、作業場所を隔離するなどの厳重な対策が必要となるからです。

費用をおさえて改修工事を行いたい場合もカバー工法が向いています。既存の屋根がそのまま使えるほか、解体・撤去費用がかからないため、葺き替え工事よりも費用をおさえることができます。

屋根葺き替え工事の費用相場

屋根葺き替え工事の費用相場

屋根葺き替え工事の費用相場(1平米あたり)は以下のとおりです。

屋根材の種類 費用相場(1平米あたり)
波板スレート 24,000〜30,000円程度
折板屋根 13,000〜18,000円程度

※上記の費用相場はあくまで目安となります。実際の工事費用は、専門業者・屋根の状況・工事の時期などにより左右されるため、詳細は御見積でご確認ください。

屋根重ね葺き(カバー工法)の費用相場

屋根重ね葺き(カバー工法)の費用相場

屋根重ね葺き(カバー工法)の費用相場(1平米あたり)は以下のとおりです。

屋根材の種類 費用相場(1平米あたり)
波板スレート 8,000〜10,000円程度
折板屋根 5,000〜8,000円程度

※上記の費用相場はあくまで目安となります。実際の工事費用は、専門業者・屋根の状況・工事の時期などにより左右されるため、詳細は御見積でご確認ください。

屋根葺き替え工事が必要な時期の目安は築30〜40年ほど

屋根葺き替え工事が必要な時期の目安は築30〜40年ほど

工場や店舗で屋根の葺き替え工事が必要な時期は、築30〜40年ほどといわれています。この時期を目安に屋根が耐用年数をむかえるため、痛みやコケが目立ってくるほか、ひび割れた屋根から雨水が浸入してくるからです。

以下のような場合は、屋根の葺き替え工事を検討するタイミングといえます。

●雨漏りがひどい場合
●屋根材の痛みやコケが目立つ場合
●屋根材の耐用年数を過ぎている場合

雨漏りがひどい場合

雨漏りがひどい場合は、葺き替え工事を検討するといいでしょう。屋根材の破損が懸念されるほか、防水紙が劣化して機能していないことが予想されるからです。原因がハッキリしない場合は、プロに調査を依頼することをおすすめします。

屋根材の痛みやコケが目立つ場合

屋根材に割れや痛みが生じており、コケが目立つ場合も葺き替え工事を検討するタイミングといえます。屋根材が割れていると、雨漏りの原因になるからです。またコケが目立つ場合は、屋根の強度が落ちている証拠です。屋根材の劣化が進行していると予想されるため、早めに葺き替え工事を検討したほうがいいでしょう。

屋根材の耐用年数を過ぎている場合

工場や店舗の築年数から、屋根材の耐用年数が過ぎていると予想できる場合は、葺き替え工事を検討しましょう。屋根材の耐用年数は30〜40年といわれており、耐用年数を過ぎると広範囲にわたるひび割れや欠けが目立ちます。

そのまま放置していると屋根材が落下して、人や物に当たってしまう恐れがあります。事故を未然に防ぐ意味でも、耐用年数が過ぎている場合は葺き替え工事を検討するようにしましょう。

屋根葺き替えで注目のガルバリウム鋼板とは

屋根葺き替えで注目のガルバリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板とは、トタン材にアルミを加えて強くした素材のことです。トタン材よりも高価ですが、耐久性が高く錆にくいことから、コストパフォーマンスに優れた素材として評価されています。

トタン材の耐用年数は20〜30年といわれていますが、ガルバリウム鋼板の耐用年数は30〜40年に設定されています。ただしガルバリウム鋼板もトタン材と同様に、定期的なメンテナンスが必要です。また、工場や店舗によっては設置できない場合もあるため、ガルバリウム鋼板の設置を検討している場合は当社までお問い合わせください。

屋根の葺き替え工事で活用できる補助金制度とは

屋根の葺き替え工事で活用できる補助金制度とは

戸建住宅などの改修工事を行う場合は、所定の要件を満たしていれば、補助金を受けとれる可能性があります。「長期優良住宅化リフォーム推進事業」では、住宅の性能向上にかかるリフォーム工事費用などが補助対象になるとしているからです。省エネルギー対策や耐震性の向上などを目的として改修工事を行う場合は、制度の対象になる可能性があります。ただし補助金制度を利用する場合は、改修工事を行う前に申請が必要です。

なお工場や店舗で利用できる補助金制度はありません。事業者を対象としている補助金制度の多くは、新たな事業に挑戦するための費用や、販路拡大に必要な経費の一部を補助しているからです。工場や店舗の改修工事を検討している場合は予算を設定したうえで、費用ができるだけおさえられないか問い合わせてみるといいでしょう。

改修工事の費用をおさえたい場合はWKカバー工法がおすすめ

(まとめ)改修工事の費用をおさえたい場合はWKカバー工法がおすすめ

改修工事にかかる費用をおさえたい場合は、WKカバー工法をおすすめします。WKカバー工法なら既存の屋根の上に新しく屋根を取り付ける工事を行うため、解体・撤去費用がかかりません。

特に2004年以前に屋根を設置している場合はアスベストが含まれている可能性があるため、事前調査費用が別途必要になるほか、厳重なアスベスト粉じんの飛散防止対策が必要となります。しかしカバー工法であれば、屋根材の撤去が不要なことから、これらの費用をかけずに改修工事が行えます。

綿半ソリューションズでは、長年カバー工法の開発・施工に携わってきた実績があるため、お客様のお困りごとを解決できる技術を保有しております。工場や店舗の屋根の改修工事を検討している場合は、当社が無料で調査いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。

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