屋根カバー工法はデメリットだらけって本当?後悔しないためのポイントを解説

「カバー工法はデメリットだらけ」と言われることがありますが、注意点を事前に知っておけば、費用をおさえて短期間で屋根の改修工事が行えます。

本記事では依頼する前に知っておきたいカバー工法のデメリットや、よくある質問に回答しています。カバー工法で失敗・後悔したケースも紹介しているため、工事を検討している担当者は参考にしてください。

カバー工法のデメリット

カバー工法のデメリット

カバー工法のデメリットには以下のようなものがあります。
● 屋根が重くなるため耐震性が低下する場合がある
● 屋根材によっては施工できない
● 屋根の下地が劣化している場合は施工できない

カバー工法の施工を検討している場合は、事前に注意点を理解しておきましょう。


屋根が重くなるため耐震性が低下する場合がある

工場や倉庫を建築する際は、屋根の重さに耐えられるよう柱や土台の強度を計算しています。そこに新たな屋根を重ねると重量が増加するため、重さが原因で耐震性が低下する場合があるのです。

ただしカバー工法を施工する場合は、事前に耐震構造に問題がないか調査を行います。調査の結果、問題がなかった建物では、カバー工法の施工により耐震性が低下することはほとんどないと考えられています。

屋根材によっては施工できない

瓦屋根や古いトタン屋根など、既存屋根の種類によっては施工できない場合があります。カバー工法は工事の性質上、屋根の下地が耐えられる状況でないと工事が行えません。

屋根の下地が劣化している場合は施工できない

築30年以上の工場や倉庫では、カバー工法での施工が難しい場合もあります。カバー工法は屋根の下地をそのまま利用するため、既存屋根の野地板が腐食しているような場合は、新しい屋根材の固定が十分にできないからです。葺き替え工事が適切な場合もあるため、工事を検討している場合は施工業者に問い合わせて確認するとよいでしょう。

カバー工法のメリット

カバー工法のメリット

カバー工法のメリットは以下のとおりです。
● 解体工事費用がかからないため費用を抑えられる
● 既存の屋根を残すため工期が短い
● 断熱性能や防水性能が高められる



解体工事費用がかからないため費用を抑えられる

カバー工法では、既存の屋根を利用して新たな屋根を設置するため、解体工事費用がかかりません。そのため、工事費用をおさえて改修工事が行えます。特にスレート屋根にアスベストが使用されていた場合は、高額な撤去費用(廃棄物処理代など)が不要となります。


既存の屋根を残すため工期が短い

他の方法で屋根の改修工事を行う場合は、屋根の撤去や養生といった作業が必要です。しかしカバー工法では、それらの作業が必要ないため、工事を早く終わらせることができます。施工にかかる工期は屋根の状態や施工面積によって異なるため、工事業者へ問い合わせて確認するとよいでしょう。目安については後述します。


断熱性能や防水性能が高められる

工場や倉庫の暑さ、雨漏りなどに悩んでいる場合は、カバー工法により解決できる可能性があります。カバー工法では、既存屋根と新たな屋根の間にグラスウールを敷き込むことで断熱性能の向上が見込めるほか、雨漏りの原因となっているカ所を補修することで、雨漏りの防止も行えるからです。特に断熱性能が高められると、工場や倉庫の暑さ対策が行えるため、従業員のモチベーション向上にもつながります。


そもそもカバー工法とは

そもそもカバー工法とは

カバー工法とは、既存屋根の上に新たな屋根を重ねる方法のことです。既存屋根の撤去が必要ないため、他の方法と比較して工事費用をおさえられる特徴があります。また屋根を二重にすることから、断熱性能や防水性能を高めることも可能です。近年ではコストパフォーマンスを重視して、カバー工法で屋根を改修するケースが増えています。



カバー工法の費用相場とは

カバー工法の工事費用は、1平米あたり以下の金額が相場となります。
屋根の種類 工事費用の相場(1平米あたり)
波板スレート 8,000円〜10,000円前後
折板屋根 5,000円〜8,000円前後

上記でご紹介した費用相場はあくまで目安です。実際の費用は工事会社や工事内容、工事を行う時期によって異なるため、詳細は専門業者にお問い合わせください。


カバー工法の工期と施工の流れ

カバー工法の工期は、1か月程度(2,000平米程度のスレート屋根に施工する場合)です。ただし屋根の状態や施工面積によって工期は異なるため、まずは現地調査などが必要となります。

また、お問い合わせから施工完了までの流れは以下のとおりです。

1. 無料で現地調査を行い、屋根の状況を確認する
2. 現地調査に基づいて、改修の参考図面を作成
3. 参考図面に基づいた見積書のお渡し
4. ご契約後に屋根の製造を行い、改修工事の実施
5. 改修工事の間は、事故や漏水、粉じんが発生しないように現場を管理
6. 最終検査を行い、問題がなければ引き渡し


カバー工法で失敗・後悔するケース

カバー工法で失敗・後悔するケース

ここからはカバー工法で失敗・後悔するケースについて解説していきます。


カバー工法に慣れていない業者に依頼してしまったケース

カバー工法は板金工事が必要です。そのため瓦葺工や塗装工と比較して、慣れている業者が多くありません。板金工事の専門業者は慢性的に人手不足であることから、台風や地震などにより工事の需要が増加している時期と重なると、数か月以上依頼できない場合もあります。

慣れていない業者に依頼してしまうと、屋根の状態を確認せずに工事を始めようとするほか、工事の内容自体が問題の場合もあります。飛び込み営業などによりカバー工法を勧められたとしても、安易に信用するのではなく、実績を確認したり複数社から相見積もりをとったりしたほうがよいでしょう。


将来的に増改築を計画していたケース

工場や倉庫の増改築を計画している場合は、カバー工法の施工時期を業者と相談したほうがよいでしょう。カバー工法では屋根を二重にするため、屋根材を撤去する際に通常よりも費用がかさんでしまうからです。せっかく設置した屋根を撤去することにならないよう、今後の計画を見据えた工事をおすすめします。


カバー工法に関するよくある質問

カバー工法に関するよくある質問

ここからはカバー工法に関するよくある質問へ回答していきます。

屋根カバー工法で火災保険は利用できますか?

利用できない可能性が高いでしょう。火災保険は原状回復を目的とした修理または、交換の費用に対して支払われるものだからです。また自然災害による破損ではなく、経年劣化による破損である場合も支払いの対象外とされています。

屋根カバー工法は修繕費として経費計上できますか?

修繕費としての計上は難しいでしょう。屋根カバー工法では新たな屋根を既存屋根の上に重ねるため、原状回復や機能維持が目的とはいえないからです。この場合は資本的支出とみなされ、減価償却が必要になる可能性が高いといえます。


カバー工法なら綿半ソリューションズにおまかせください

カバー工法なら綿半ソリューションズにおまかせください


カバー工法で改修工事を行う場合は、事前に調査が必要です。調査を行わずに工事を始めてしまうと、耐震性能が低下してしまう場合があるほか、下地の劣化により屋根の機能が維持できない場合があるからです。カバー工法のデメリットは、事前調査により回避または、把握できる場合がほとんどのため、正しい工事方法の提案を受けられる業者を見つけることが大切です。

綿半ソリューションズは業界トップクラスの実績があり、全国の工場や倉庫で、これまで600平米以上の工事を行ってまいりました。独自の開発施設「綿半技術センター」で培った技術をもとに、費用をおさえて短期間で工事が行えます。特にカバー工法の歴史は40年以上あることから、お客さまのニーズに応じた最適な提案が行えます。現地調査や見積もりの作成は無料のため、まずはお気軽にお問い合わせください。


お客様のお困りごとをお聞かせください 当社が無料で調査いたします。

資料請求・お問い合わせはこちら